救急科専攻医からのメッセージ2022年度専攻医2023年度専攻医・ 年次計画としては、基本的診療能力(コアコンピテンシー)に加え、ER・ICU・病院前救護・災害医療について、研修1年目は基本的知識・技能、2年目は応用的知識・技能、3年目は実践的知識・技能を修得するための研修を進めます。なお、これらは年次にこだわることなく、弾力的に研修し、施設群の中で基幹施設・連携施設はどのような組み合わせと順番でローテートしても、最終的に指導内容や経験症例数に不公平がないように十分な配慮がなされます。・ 個々の基本モジュールの内容を吟味した上で、基幹施設あるいは連携施設のいずれの施設からの開始に対しても対応できます。救急医学への誘い救急医の役割は救急診療や災害医療のみならず、集中治療医学、病院前救護、医療スタッフや一般市民向けへの教育などに拡大しています。そのような状況において日本における救急医の役割と存在感はますます大きくなっています。その一方で全国的にいまだ救急医は不足しており将来的にも救急科専門医は生涯を通じて地域あるいは全国的にリーダーとして活躍できます。昭和大学救急・災害医学講座は次世代の日本の救急医が世界のフロントランナーとして活躍していくために、優れた臨床医であり、かつ世界に貢献する研究者である未来の救急医の育成のために昨年度から新たな出発【基本モジュールごとの研修期間】① 重症救急症例の病院前診療・初期診療・集中治療診療部門:12~24カ月②ER診療部門:6~12カ月③ 臨床研修の研修領域、あるいは専門医取得以降の修練希望領域に基づく他科研修:6カ月まで④ オプションとしてドクターヘリ・災害医療研修:3カ月までをしました。また、昭和大学病院では救急応需率100%を目標としており、2次救急3次救急ともに実際95%以上の応需率を達成しています。救急搬送台数も2次3次ともに全国的に有数の台数を誇っています。昭和大学救急・災害医学講座では大学病院として、そして地域救急医療の要として“断らない救急医療”“完全シフト制の勤務体制”を達成しており、家庭や育児との両立を目指す女性医師、臨床研修と並行した研究活動や学位取得を目指す医師を積極的に支援します。また、将来の留学などについても積極的に応援します。ぜひ、われわれと一緒にキャリアパスを実現していきましょう。・ 地域医療の実状と求められる医療について学ぶため、地域の救急医療機関において3カ月以上の救急診療を経験することを原則としています。・ 専門研修期間においては、必須項目を中心に、それぞれの年次ごとに知識・技能のコンピテンシーの到達目標が定められています。研修中には、コアコンピテンシー項目と救急科領域の専門知識および技能について、専攻医研修実績フォーマットに指導医のチェックを受け、形成的評価を受けていただきます。出身大学昭和大学臨床研修病院昭和大学病院出身大学昭和大学臨床研修病院昭和大学藤が丘病院初期臨床研修のとき、先生方やコメディカルの方々の人柄にふれ、働きやすい環境だと思い、昭和大学病院で専門研修を続けることにしました。関連病院を回り、手厚い指導を受けながら一次救急から三次救急まで幅広い症例を経験しています。研修病院が都内にある分、地域研修では秋田や沖縄、長野といった全く異なる環境で、新しい経験ができるはずです。ベテランから若手までシフト勤務で頻回にかかわるため、患者さんのことはもちろん、キャリアに関してなど気軽に相談できる良い環境だと思います。一度見学に来ていただいて当科の雰囲気を感じていただければと思います。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。私は親の影響もあり元々精神科を志望してました。初期臨床研修のときに、救命センターをローテーションして、すべてをやりきった先にある奇跡の生還と厳しい現実、それでも希望を見失わない先輩たちの姿に感銘を受けて入局を決めました。当センターの専攻医研修プログラムは、指導医のバックアップのもと早期から実戦配備され、経験症例が膨大です。事実、私は専攻医1年目の1年間でYMAT、東京DMATなどの出動経験は10件以上に上り、学会発表は4回ほど経験しました。1・2次救急ではリーダー業務も行います。今年度は半年のドクターヘリ研修も予定しております。救急医療はすべての専門科につながる医療の基礎だと思います。当プログラムは必ず1人前に医師となれるプログラムだと思いますので、皆さんと一緒に働けるのを楽しみにしております。・ 修了判定には、専攻医研修実績フォーマットに記載された「経験すべき疾患・病態、診察・検査、手術・処置」のすべての評価項目について自己評価および指導医等による評価が基準を満たしている必要があります。判定は専門医認定の申請年度に研修プログラム管理委員会において、知識・技能・態度に関わる目標の達成度を総括的に評価し総合的に判断します。大学院入学者については学位取得に向けて臨床研修と研究を両立できるようにローテーションや研修施設を考慮します。66プログラムの魅力 永樂 学富田 佳賢
元のページ ../index.html#67