国試の準備は春休みから
★国試の対策を始めるのは今! この春休みをムダに過ごすと大変後悔します。
みなさんは、いつから看護師国家試験の対策を始めますか。
最終学年のスケジュールを考えると、落ち着いて対策をするには、この春休みからスタートするしかありません。
この春休みをムダに過ごすと後悔する
最終学年になる前の春休み。この時期、卒業していく先輩たちから、「国試の対策をもっとすべきだった」とか、「もっと早くから国試の勉強を始めるべきだった」とか、いろいろな声が聞こえてくるはずです。
最終学年でのスケジュールを考えてみると、臨地実習で忙しくて、国試の対策は、意識して予定を組んでおかないと、最悪、12月にならないと始められません。たった数か月の試験勉強で国試に受かる自信がありますか? 夏休みがあって、そのときにやればいいや、と思っている方が多いでしょう。でも、実習の疲れが出るはずですし、就活もやっているかもしれません。夏の暑さに弱くありませんか?
最終学年は実習で大変になるので、春休みのうちに遊んでおこうと考えている方も多いでしょう。もちろん、それでよいと思われます。精一杯、春休みを楽しんでください。そして、しっかり遊ぶとともに、勉学にも力を入れてください。
机の上での学習はもう一通り済んでいると思います。ということは、これまで学習したことを整理して、最終学年の実習に臨むのに、春休みはすごく大切なのが分かりますね。
とにかく、春休みに国試の準備を始めれば安心、ということです。
国試がどういう試験かを知る
しかし、この時期に始めればよい、というだけでは、うまくいきません。国試の勉強が空回りしないためには、看護師国家試験がどんな試験なのかを理解しておく必要があります。特に、過去にどのような問題が出題されているかを把握しておけば、出そうにないものに時間をかけるのを避けることができます。少し考えれば察しがつくように、良問は、形を変えて何度も出題されるものです。出題されやすい傾向の問題を中心に勉強した方がいいに決まっています。そうではない問題は、出題されやすい問題の勉強が終わってから取り組めばいいのです。
この時期の国試の勉強の仕方
看護師国家試験の場合、勉強の仕方はいろいろあります。
- データベース型・・・過去問を憶えて、それを基に解いていく
- リンク型・・・解剖生理→病態→看護・薬理というように立体的に勉強を進める
- エビデンス型・・・根拠とともに理解し、憶えていく
- 解釈・判断型・・・選択肢の中から優先されるものを選ぶ
これらの勉強の仕方は、実は別々のものではなく、型同士で重なっていたりするのですが、出題される問題によって、有効な型が違ってきます。リンク型のように基礎を固める勉強や、解釈・判断型のように判断能力をつける勉強は、ある程度まとまった時間がとれる時期に、じっくりと取り組んでおく必要があります。春休みは、このような学力を伸ばすのに絶好の時期です。また、エビデンス型の問題が多くなっています。そして、医療者として当然身につけていなければならない知識というものがあります。たとえば、抗癌剤を使用しているときには、何も書いていなくても、患者さんの免疫力が低下して何らかの感染症にかかりやすくなる、と考え、ふだんから体温を測定してもらうようにします。体温が上昇すれば、感染症にかかった可能性があります。問われる知識が増えてきていて、その分、勉強に時間がかかります。ここ数年、考えさせるような問題がだんだん増えてきているのですが、そうなると、過去問を解いて憶えるだけでは対策として十分ではありません。データベース型そのものでは通用しなくなっています。データベースにある過去問を土台にして、それを展開していく必要がでてきています。つまり、過去問 → (過去問での正答) → それと関連する事項、といったバリエーションのある出題がなされていますから、それに対応した学習が要求されています。