アドバンス助産師 interview
さまざまなリスクを抱える出産に対応
我妻 愛美さん
母が小さな病院の看護師をしていたこともあり、小学生の頃には将来は看護師になると決めていました。そして、中学の職場体験学習で訪問した総合病院の産科で未熟児の赤ちゃんに出会い、こんなに小さくても頑張って生きていることに感動し、命の誕生を支えてあげたいと思ったことが助産師を目指したきっかけです。ハイリスクや合併症のある出産を学ぶために、総合周産期母子医療センターのある当院に入職しました。
助産師になって7年目にアドバンス助産師の資格を取りました。アドバンス助産師とは、日本助産評価機構が助産実践能力について一定の水準に達していることを認証した助産師のことを指し、社会の要請に対応した経験知、助産に関する知識や技術をブラッシュアップできているのかなどを評価したものです。当院の場合は6~7年目以降の方が資格を取得しています。現在は、40名のスタッフのうち8名がアドバンス助産師の資格保持者です。
安心で安全な助産ケア、後輩育成を牽引
当院では、授乳や乳腺炎に関する乳房ケアはアドバンス助産師が中心になって行っています。分娩に関しても、アドバンス助産師が中心となりハイリスクの妊産婦さんを受け持ちます。後輩が担当するときは、先輩助産師も一緒に担当し、支援できる体制をつくり、ときには指導を行いながら助産の技術を伝えています。
経験を重ねるごとに、広い視野で妊産婦さんの観察ができるようになりました。リスクの高い妊産婦さんの場合、一人ひとりの状況や想いに寄り添い、どのようなアプローチが必要なのか先回りして考え、精神面を支えています。
お産は一生のうちで何度も経験することのない重大なイベントです。喜びだけではなく、ときには辛いお産となるケースもありますが、小さな命とお母さんを尊重し、この病院を選んで良かったと言ってもらえるような助産ケアを心掛けていきたいと思っています。