手術看護認定看護師に聞く
A.自分らしい看護を見つけられる!
手術中の安全管理に加え、術前から術後までの継続看護の実践という役割を担っている手術看護認定看護師。1年目から手術看護ひとすじのSさんに、大学病院の手術室についてアレコレ聞きました。
マンツーマン指導&体験学習による丁寧な新人教育
Sさん
手術室は室内の汚染粒子を制御したバイオクリーンルームが2室、通常のものが6室の全8室。ここで年間平均5,500もの手術を実施しています。37名の看護師、2名のクラーク、委託業者も加わって、一致団結して日々の手術に取り組んでいます。
新人教育はクリニカルラダーを用いて、それぞれの進度に合わせて行っているので着実に成長できます。臨床の現場ではマンツーマン指導、実際に器械を見たり触ったりする体験学習もあり、習熟度に合わせて独り立ちしてもらうシステムです。
チームワークが大切な部署なので、術後の休憩時間でのおしゃべりや休日のバーベキュー、食事会などで絆を強めています。だから1年生でも先輩たちや先生とも話しやすいんだと思います。「患者さんを守る」という共通の目標のもと、連帯感を持って働けるやりがいある職場です。
ベールに包まれた手術室の情報を発信する役割
みなさんは「手術室じゃ患者さんと関われない」と思っているかもしれませんが、実際は術前や術後訪問もあり、関わる機会は多々あります。術後訪問をして回復過程を見たとき、その一端に自分が関われたと実感できるんです。師長が関係部署との調整をしてくれたので、今年から訪問の回数が飛躍的に増えました。患者さんからの感謝やねぎらいの言葉を部署のみんなに伝えて喜びを分かち合い、やりがいを感じる毎日です。私たちのパワーの源かもしれません。
私は主任として師長のビジョンをみんなに伝える橋渡し的な役割を担っていますが、これからは認定看護師としても頑張らなくては、と思っています。手術室から飛び出して外来で患者さんと関わったり、ナゾと思われている手術室のことを周囲に発信したり。学生のみなさんにも知っていただけるように、今年度から実習でも手術室に来てもらっています。
それぞれの個性を発揮して自分だけの手術看護を
手術看護は、やる気さえあれば全員が「向いている」と思います。テキパキやる人、スローだけど確実にやる人、それぞれが長所を生かして協力しながら働けるのが手術看護の魅力。ここに来れば、自分らしい、自分だけの手術看護を見つけられるはず。師長や主任、認定看護師の私はもちろん、部署のみんなで新人をがっちり支えますから、ぜひ新たなチームの一員になってください。みなさんとお会いできるのを楽しみに待っています。