聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
地域医療支援病院として、高度急性期から在宅看護に至るまで幅広く、かつ、質の高い看護を提供する聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院看護部。大学病院としての教育機能を活かし、人材育成にも力を入れています。
4北病棟 私たちの看護実践
とりわけ横浜市西部病院らしさがあふれる「4北病棟(消化器・一般外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科)」の4名の看護師が、大切にしている「つなぐ看護」について語り尽くします。
助け合いの精神が浸透し、
他部署・他職種との連携も強い
親川 未穂さん
思いやり・助け合いの精神が浸透し、協力体制ができているのが4北病棟の自慢です。「大丈夫?」「何か手伝えることありますか?」「今、ちょっと手を貸してもらえる?」などと声をかけ合い、協力し合う雰囲気が醸成されています。他部署・他職種との連携が強いのも、4北病棟の強み。手術室の看護師とは術前・術後に患者さんの情報を共有しますが、送り出す際にはバイタルサイン“+α”の情報も提供するようにしています。病室に戻る際にも、手術中やリカバリールームでの様子を細かく伝えてもらえるので、その後のケアやコミュニケーションにとても役立っています。また、管理栄養士やリハビリの先生、認定看護師、ソーシャルワーカーなどにも随時相談しています。一緒に問題を解決しようとしてくださる方ばかりで、病棟にも頻繁に足を運んでくださり、まさにチーム医療を行えている実感があります。
「協調・拡張・大成長」で、
より良い看護の実践を目指す
患者さんに最善のケアを提供することを目標に、4北病棟ではつながり合うことを大切にしてきました。今年度の目標は、「協調・拡張・大成長」。新たに導入した「セル看護提供方式」や「パートナーシップナーシングシステム(PNS)」により情報共有がペア内で完結しないよう、職場全体の情報共有やチームワークが維持できるよう、これまで以上に積極的にカンファレンスを行っています。少しでも気になったことや困ったこと、感じたこと、伝えたいことがあればその日のうちに場を設け、全体でシェア。自分が経験したことだけでなく、他の看護師が経験したことや学んだことまで拡張して吸収できますし、いろんな見方や看護観を知ることができるので、とても充実した時間になっています。みんなで成長していこうという意欲や向上心があるのも、4北病棟の大きな魅力です。
パートナーシップナーシングシステム(PNS)とは?
看護師が2人1組のペアになって複数の患者さんを担当する方式のこと。患者さんの情報や業務の状況をパートナーと共有し、協力・分担してケアにあたることで、業務全体がスムーズに進むのが特徴です。看護師が互いのケアや声かけの様子を見ることによる気づきや学びも多く、振り返りや成長の機会にもなっています。また、休憩や勉強会参加などの時間の調整がしやすいというメリットもあります。
セル看護提供方式とは?
チームで大人数の患者さんを看るチームナーシングに対して、看護師1人が3〜4名の患者さんを担当し、ケアの指示受けから実施までをすべて担う方式のこと。看護師は基本的に病室に常駐してケアを行うため、よりきめ細やかなケアが可能になります。チームナーシングでは看護師1人あたり6〜7人だった担当患者数が3〜4名に減少することで、看護師の負担が減り、残業時間も削減にもつながっています。